異業種からの参入で急成長。
社員とその家族のために永続を目指す。

株式会社うらら(茨城県つくば市)

代表取締役本多英樹様

加盟年月:2014年7月

儲かりそうというイメージから不動産業を起業

高校を卒業してすぐにワーキングホリデーでオーストラリアに行き英語を勉強していました。1年後に日本に戻り東京の大学に入学しましたが、約2ヶ月で自主退学をしました。理由は商売をやりたかったからです。大学は経済学部経営学科でしたが、アカデミックなことよりも実践の方が、学びが深いと考えました。ただこれは若気の至りでもありました。

何の商売をするか悩みました。何をすれば儲かるか、そのやり方もわかりません。そんな中、当時、「鍵」を商いにするフランチャイズがあり加盟しようと問い合わせをしたところ、1,000万円かかると言われ断念しました。仕方なくタウンページにあった鍵屋に対して片っ端から電話をして、「修行をしたいので雇って欲しい」と伝えました。その中で働かせてくれる会社があり、半年ほど修行して独立しました。独立と言ってもやっていることは自営業です。マンションにひたすらチラシを貼って連絡を待ちます。その後は消防施設やハウスクリーニングなど、さまざまな業種の商売をして生計を立てていました。

不動産をはじめたのは30歳半ばですが、その直前は1,000円カットの理容室と撮影スタジオを経営していました。転機になったのは2011年の東日本大震災です。私は福島県いわき市の小名浜という地域の出身で、まさに津波で被害があったところです。親族で亡くなった人はいなかったのですが、友人や知人を何名か失いました。そして大災害を目の当たりにして今まで自分がやってきたことはどれも中途半端だったと感じ、それを機にしっかりしたことを新たに始めようと考えるようになりました。

新たに始める事業は、車とか飲食とかいろいろと考えましたが、不動産会社は暇そうにしている割に、いい時計をしていたり、いい車に乗っていたり、何か儲かりそうだというイメージがあり興味を持ちました。起業のやり方もわからなかったので、検索エンジンで「不動産 開業」と検索しました。調べたら宅建免許や宅地建物取引士(主任者)資格が必要とわかり、それから1年間必死に本気で勉強して資格を取得しました。すぐに始めても成功する自信もあったのですが、取り扱う金額が大きいから危ないという妻の助言から、どこかの会社で修行したほうがいいということで、不動産会社1社にお世話になってから開業をする運びとなりました。


看板を買う発想でセンチュリー21に加盟

最初の店舗は松戸に開業をしました。松戸を選んだ理由は比較的人口が多く、商売をするなら魚は多い方が儲かるだろうという単純な発想からです。店舗は4坪か5坪くらいの小さな店舗です。店内はIKEAで買ったテーブルと椅子が並べてあるだけ。しかし当時の考えでは、反響はネットからくるので店舗はあまり関係ないと考えていました。反響も手数料を値下げすればたくさんあると思っており、今思うと本当に素人考えでした。

いざ蓋を空けてみるとやってくるのは同業他社からの嫌がらせばかり。たまに来るお客様も手数料目当てばかりで、非常に質が悪い方ばかりと燦々たる状況です。数ヶ月営業をしていましたが売上はほとんどゼロ。本当に潰れると思い茨城県の龍ケ崎市に移転を決意しました。

移転を決めた理由は2つあり、ひとつはネット広告の費用が安かったから。特にSUUMOは首都圏と地方で5倍くらい差があります。もうひとつは店舗のテナント料です。茨城は総じて安いですが、移転した店舗は家賃5万円で20坪くらいあり、駐車場も10台分くらいありました。これは茨城の中でも破格の安さです。移転後もしばらく一人でやっていましたが、初年度は4,000万円くらいの売上が上がりました。正直そんなに儲かるとは思っておらず、役員報酬も月30万円くらいで設定してしまったので多額の法人税を払うことになってしまいました。

儲かったのはいいのですが、有効な使い道がありません。一方で、自分は24時間365日朝7時から午後11時まで働き、人を雇うにもこんな会社が募集しても人が来るわけがありません。そこで、看板を買うという発想でセンチュリー21への加盟を決意しました。


加盟店を反面教師にして飛躍

加盟していちばん良かったと思っているのは、他の加盟店経営者との交流が持てたことです。それまでは、そもそも経営者の友達も知り合いもいませんでした。不動産の経営者が何たるかが徐々に分かるようになってきました。確かに不動産業は儲かります。そして経営者は、いい時計、いいクルマ、大きな家を持ち、趣味はゴルフと銀座のクラブ遊び。私はそれを「フル装備」と言っていますが、だいたいそれです。業界の常識として皆さん当たり前にやっていますが、私には奇異に映りました。儲かるのはメリットである反面、ウィークポイントにもなります。会社を私物化して私利私欲に走ったら社員は付いて行きません。その結果、会社の規模を大きくできない社長が非常に多い。

不動産会社は労働集約的産業なので、人を増やさないと売上が増えません。人を増やすには辞めていく人を減らし、継続して働いてもらう必要があります。どういうリーダーに人は付いて行きたいか。私が社員の立場だったらそういう経営者に絶対に付いて行こうと思いません。そこだけは注意しようと思っています。それを反面教師という形であっても知ることができたこと、これは逆説的ではありますがセンチュリー21に加盟していちばん良かったことです。

もちろん単純に良かったこともあります。優秀な経営者の方との出会いです。これまで上位に名だたる経営者の方と交流させていただき、本当に勉強になりました。各社の売上がわかるのがいいですね。上位に加盟店の広告の出し方や店構え、経営に対する考え方を自分と比較することで違いを考えて近づけて行くことができたと考えています。

不動産業は高額な取引でありながらリピート顧客が少ないという商売の特性があります。その結果、お客様を詰めたり店舗から出さないようにして成約させるような営業マンが依然として存在しています。会社がお金集めだけをひたすら目指すようになると、必然的にお金にしか魅力を感じないような社員が集まります。そういう募集の仕方をしたわけですから仕方ない面はありますが、実際に集まるのは質が悪く人間性が低い人が多い傾向にあり、傭兵を集めただけの金儲けしか考えない寂しい集団になります。

金儲け自体は否定しません。拝金主義の鬼であればそれでもいいと思います。当社も以前はそのような募集の仕方をしていました。しかしその先に行き着く最たるものがオレオレ詐欺だったり、人を殺めても金だけを求めるような集団であるような気がしてなりません。

「3だけ主義」の排除と呼んでいますが、「3つだけ」とは「今だけ良ければいい」「お金だけ儲かればいい」「自分だけ良ければいい」という人たち。そんな人がお客様を感動させるようなサービスを提供できるとは思えません。
私の20代の頃は、さまざまな事業に手をかけましたが、ことごとく失敗しています。理由は自分のことしか考えていなかったからです。そんな人間に対して人は協力したいと思いません。当時は人間としては基本的な考えがありませんでした。


社員は家族。とんでもないところを目指して

自分の考え方が変わるきっかけになったのは、2点あります。ひとつは子供が生まれたこと。センチュリー21としてオープンする少し前に産まれましたが、そのとき感じたのは子供を守るためであれば何でもできるという感情です。自分が今なんのために働いているのか。それは家族のためです。

もう1つは鈴木、島田の入社です。彼らが入ってきて考え方が変わりました。彼らは本当に優秀でした。こんな優秀な人が世の中にいるのかと思いました。だから、彼らのためにも頑張らないといけないと思いました。自分主体の考えから抜け出して、「誰かのために」という考えが、人間いちばん力が出ることを実感しました。

根本には社員は家族という考え方があります。社員からしてみたら休みが多くて給料が高い方がいい。ですから残業はさせません。18時が定時ですが、定時を過ぎたら留守番電話に切り替えになります。反響の対応もさせません。ポスティングや追客も禁止にしました。ポスティングはスパムメールと性質が同じです。ほとんどの人にとってはゴミ。数パーセントの人を取りに行く行為です。スパムメールを送るような会社がお客様を感動させるようなサービスを提供できるわけがありません。  追客は今繋がっているお客様のことではなく、過去の顧客リストを片っ端から電話をしていくような行為のことです。営業マンの都合であってお客様の都合ではありません。役に立つ情報であればいいですが、結局は自分の都合の押しつけに過ぎません。これはオレオレ詐欺と同じです。

ただ、会社はある程度儲からないと事業を永続できません。厳しすぎる規律を追求していくと修行僧になってしまいます。ですからバランスが大事です。ただそれが難しい。
先程も話しましたが、会社は社員とその家族を守っていく必要がありますのでとにかく永続させていく必要があります。ゆくゆくは1,000人規模の会社にして、不動産業界で唯一無二の存在になって他が絶対に追いつけないような会社にしたいという想いがあります。
私自身は恐らくあと10年続けることはありません。年寄りが引っ張っていく会社がいい会社とは思えない。だから、そういう会社を作るのかそうならないかは自分たち次第。この話は社員とはよくしています。今いるメンバーは数ある会社の中から入ってきてくれて損得勘定だけでこの会社に残ってくれているわけではなく、とても感謝しています。私は同じ志で会社を大きくして、彼らをとんでもないところに連れていきたいと思っています。


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