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不動産会社のよくある課題の1つに、社員の離職率の高さがあります。社員がすぐに辞めてしまうと、教育にかけた時間や費用が無駄になるだけでなく、人員不足による業務負担の増大も招きます。また、社員の定着が困難な状況では、お客様からの信頼も得られにくくなります。
不動産会社を長く続けていくためには、社員を長く雇用し、一緒に成長していく必要があります。この記事では、社員の長期雇用を実現するためのポイントを解説します。
不動産業界における離職率が高い理由とは?
不動産業界の離職率が高いとされる理由について、以下の点が挙げられます。
1.多忙な業務
不動産営業の業務は、お客様の対応や交渉、物件の案内に加えて、契約業務に追客等、非常に忙しいです。お客様との接触が最重要となるため、定時退社が難しく、残業が多くなる傾向にあります。土日祝日、夜間の営業活動や顧客対応が求められることもあり、ワークライフバランスを調整するのが難しいと感じる人も多いです。
2.目標達成の負担
不動産業界は成果主義が強い傾向にあり、営業目標を達成するためのノルマを設定している会社も多くあります。一定の成果を上げなければならないプレッシャーは、精神的な負担を増大させ、従業員にとって大きなストレスとなり、離職率を押し上げる一因となっています。
3.転職しやすい環境
さらに、転職がしやすいという環境も離職率を上げる要因となっています。不動産業界は転職市場が活発であり、新しい求人が常に出ており、自分に合った条件の企業を探しやすいため、離職を選択しやすくなっています。そうした中で、現職での働き方に不満があると、すぐに他社に移ることを考える社員も少なくありません。
社員を定着させるためのポイントは?
では、不動産業界での離職率を下げ、社員を定着させるためにはどうすれば良いのでしょうか。
業務効率化による労働環境の改善
従業員の健康とワークライフバランスのためには、業務を効率化し、労働環境の改善を行うことが有効です。例えば、業務のIT化を進めることで、労働時間の削減や業務効率の向上が期待できます。不動産業界では、契約書類作成や連絡業務など、紙ベースで行われる作業が多いです。顧客管理システムや営業支援システムの導入、契約書類の電子化などを進めることで、手間がかかる作業を自動化でき、社員の時間を他の業務にあてたり、残業時間の削減が可能となります。また、業務効率化により、従業員のストレスを軽減し、労働意欲を高める効果があります。
給与体系の見直し
営業成績の良い社員の離職理由に多いのが、「より稼げる会社に転職したい」というものです。離職を防ぐには、適正な給与を支払うことが大切です。一律の給与体系ではなく、各社員の能力や成果を評価し、公平な報酬を提供することが重要です。インセンティブやボーナスを設けることで、社員のモチベーションを高めつつ、長期雇用を促す効果も期待できます。ただし、成果主義に偏りすぎると、モチベーションよりもプレッシャーが先行してしまうことがあるため、基本給と成果給は、自社に合ったバランスを模索しましょう。
マネジメント職による新人教育
これは会社の組織体制によりますが、できれば新人教育を行うのは社長でなく、その他のマネジメント職が担当しましょう。その理由は、新人と経営者では、スキルと経験のギャップが大きいため、新人の目線に立って教育することが難しい場合が多いためです。また、社長だけでは把握しきれない社員の状況やニーズを、マネジメント職がカバーすることで、社員一人ひとりに対するバックアップが行き届くようになります。
センチュリー21の加盟企業様の中には、新人の教育を、社長から他の管理職が担当するように変更したところ、大幅に離職者が減ったという事例もあります。
理念採用の導入
理念採用は、従業員が企業のビジョンや価値観に共感し、その企業文化に適応して働くことを重視する採用方法です。単にスキルや経験だけでなく、個人の信念や志向性が企業との相性に影響を与えるという考え方に基づいています。個人の価値観と企業の価値観が一致することで、従業員がより熱心に仕事に取り組むことが期待されます。長期的に活躍する人材を採用したい場合、条件面だけでなく、自社の理念に共感しているのか、同じビジョンを持って仕事ができるか、という観点でも評価してみてください。
まとめ
不動産業界における人材の確保と育成は、企業の競争力を高めるための重要な要素となります。組織の持続的な成長と成功のために、社員が長く活躍できる会社づくりに取り組んでみてください。
センチュリー21・ジャパンは、不動産フランチャイズの業界で最大級のネットワークと知名度を誇ります。
加盟企業様の人材採用・育成・定着に関する支援も行っております。是非お気軽にご相談ください。
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