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不動産業の開業に必要な資金はどれくらい?内訳と費用の目安を解説


不動産業の独立・開業には、まとまった資金がかかります。また開業時には、開業に伴う資金のみならず、3ヶ月〜半年程度の運営資金を用意しておくと良いと言われています。しかし、具体的にはそれはどのくらいの金額が妥当なのでしょうか?

本記事では、不動産業の開業資金の内訳の費用の目安について解説します。

①宅地建物取引業免許の申請費

不動産会社を新規開業するには、宅地建物取引業者の免許を取得しなければなりません。宅建業の免許の有効期間は5年です。期間満了後も継続して不動産業を営む場合は、有効期間が満了する90日前から30日前までに免許の更新申請ができます。

宅建免許には次の2つの区分があり、申請費用も異なります。

都道府県知事免許

1つの都道府県に事務所を設立する場合は、都道府県知事免許が必要です。申請書の提出先は、主たる事務所の所在地を管轄する都道府県庁。申請には、収入印紙代の3万3,000円がかかります。

国土交通大臣免許

複数の都道府県に事務所を設立する場合は、国土交通大臣免許が必要です。申請書の提出先は、都道府県知事免許と同様に主たる事務所の所在を管轄する都道府県庁。申請には、収入印紙代として9万円がかかります。

②営業保証金

宅地建物取引業法では、営業保証金の供託が義務付けられています。

営業保証金とは、万一、顧客に対して損害を賠償することになったときに弁済するための蓄え。目的は、消費者の保護です。

営業保証金は、主たる事務所の最寄りの供託所に、本店1ヶ所につき1,000万円、支店ごとに500万円を納めなければなりません。しかし、これほどまでに高額な費用を納めることは難しいため「保証協会」が存在します。

保証協会へ加入することで、上記の営業保証金は免除される代わりに、保証協会に対し本店60万円、支店ごとに30万円の弁済業務負担金を支払います。

③保証協会入会金

保証協会とは、宅建業者のみを協会員とする国土交通大臣が指定した社団法人です。協会員の債権の弁済や債務の連帯保証、苦情の解決、研修などの役割を担います。

保証協会に加入することで、営業保証金が免除されるだけでなく、次のようなメリットがあります。

 ・レインズが利用できる
 ・営業支援ツールが利用できる
 ・顧客が優遇金利で住宅ローンを借り入れられる
 ・賠償責任補償制度がある

日本の保証協会は、次の2つです。

全国宅地建物取引業保証協会

全国宅地建物取引業保証協会は、ハトのマークでおなじみの全国宅地建物取引業協会連合会(全宅連)が運営する保証協会です。後述する不動産保証協会より加盟社数が多く、全国の宅建業者の約8割が所属しています。

入会費用(東京都)は次のとおりです。

(出典:東京都宅地建物取引業協会
※入会時期やエリアによって費用は異なる可能性があります。詳細は、全国宅地建物取引業協会連合会にお問い合わせください。

不動産保証協会

不動産保証協会は、ウサギマークでおなじみの全日本不動産協会(全日)が運営する保証協会です。創設は1952年と全国宅地建物取引業保証協会より古く、半世紀以上の歴史があります。

2022年4月時点の入会費用(東京都)は次のとおりです。

(出典:全日本不動産協会
※入会時期やエリアによって費用は異なる可能性があります。詳細は、全日本不動産協会にお問い合わせください。

④法人設立費

宅建業者は、個人事業主でもなることができますが、法人を設立する場合には次のような費用がかかります。

 ・収入印紙代
 ・謄本手数料
 ・登録免許税

不動産フランチャイズに加盟する場合は、法人であることが規定となっていることも多いのでご注意ください。

株式会社

株式会社とは、株主が出資者となり経営する会社です。経営者自らが株主となることも可能ですが、経営者と株主は区別されます。株主総会で会社の方向性などが決定されます。株主と経営者が同一であれば、実質的には経営者が意思決定できます。

株式会社の設立にかかる費用の総額は、25万円程度〜です。税理士や司法書士に事業立ち上げをサポートしてもらう場合は、士業報酬が上乗せされます。

合同会社

合同会社は、株式会社と異なり、経営者と出資者が区別されることはありません。経営者が出資社であり、会社は経営者のものです。意思決定においても、株主の意向を確認する必要はなく、経営者や社員が社の方向性を決定できます。

合同会社の設立費用の総額は、10万円程度〜です。株式会社と同様に、士業に設立をサポートしてもらう場合は士業報酬が別途かかります。

⑤店舗関連費

不動産会社は、基本的に実店舗を構えて営業する必要があります。不動産フランチャイズには、多くの場合、出店場所に関するルールが設けられています。これは、加盟店同士の商圏エリアを重複させないためです。

不動産フランチャイズへの加盟を検討している場合には、先に店舗選びを進めるのではなく、フランチャイズ本部に相談するようにしましょう。

初期費用

店舗を借りるには、次のような初期費用がかかります。

 ・保証金
 ・礼金
 ・前家賃
 ・仲介手数料
 ・造作譲渡料

これらの費用の総額は、賃料の半年〜1年分ほどになります。

改装費

店内の内装、設計、施工にも、費用がかかります。不動産会社は、最低限、接客ブースと事務所スペースがあれば営業できますが、事務所は高額な不動産を取引する場所であるため、清潔感や信頼感が求められるといえるでしょう。

備品費

不動産会社には、次のような備品や設備が不可欠です。

      • 看板 
      • PCやコピー機などのOA機器
      • デスクや椅子
      • 収納棚
      • 宅建業者票
      • 事務用品
      • 自動車

これらの備品や設備は営業するうえで必要なのはもちろんのこと、宅建業免許申請時に事務所の写真を添付する必要があるため、ある程度、申請時までに体裁を整えておく必要があります。

⑥人件費

不動産会社の人件費は、売上の30〜40%ほどといわれています。ただし、売買仲介か賃貸仲介かで人件費の割合は異なります。

いずれにしても、開業後、すぐに売上が入るとは限りません。1人で経営する場合は当面の生活費を、営業担当者などを雇用する場合は3ヶ月〜半年ほどの人件費をあらかじめ用意しておきましょう。

⑦ランニングコスト

不動産会社の開業時には、開業資金のみならず、一定期間のランニングコストもあらかじめ用意しておきましょう。ランニングコストとは、次のような費用です。 


      • 賃料
      • 広告宣伝費用
      • 光熱費
      • 通信費
      • 車や設備のリース料

まとめ:結局、総額いくら必要なのか?

~資金に余裕を持って不動産会社の開業を

開店場所や社員数等によりますが、不動産会社を新規開業するには500〜1,000万円ほどの資金が必要です。不動産取引には一定の期間がかかることから、開業直後から収益が入るとは限りません。よって、資金に余裕を持って不動産を開業することが大切です。

新規開業や経営に不安がある場合は、不動産フランチャイズへの加盟も検討してみましょう。

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【この記事を書いた人】センチュリー21・ジャパン 営業本部
センチュリー21は、不動産仲介フランチャイズ店舗数No1*ブランドです。圧倒的な知名度と信頼、充実したシステム、全国約1,000店舗のネットワーク・ノウハウを活用し、多くの不動産業経営者の方々が、ご自身の「店舗」を「企業」へと成長させることに成功されています。
* 売買・賃貸の両方を取り扱う不動産仲介フランチャイズ業としての全国における店舗数(2023年3月末時点/東京商工リサーチ調べ)

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